焼きものの街の、ちょっと変わった建物の中に——常滑市立図書館
やきもの散歩道からほど近い、個性的な外観の青海市民センターの中に図書館はある。陶芸・芸術の蔵書が充実し、谷川徹三文庫を持つ、常滑らしい知の拠点。

※画像はAIによる外観イメージです。実際とは異なります。
焼きものの街の、ちょっと変わった建物の中に——常滑市立図書館
常滑市大塚町。やきもの散歩道からほど近い場所に、ちょっと変わった形の建物が建っている。
青海市民センター——公民館と図書館が一体になった複合施設だ。
白いタイル張りの横長な建物。中央には丸みを帯びた大きなガラスのカーテンウォールが据えられ、その手前には段々状の芝生テラスが広がる。アンフィシアターのような緩やかな段差が建物へのアプローチを形成しており、「図書館です」とはとても言えない個性的な佇まいだ。昭和58年建設というその建物は、時代を超えて記憶に残るシルエットをしている。
段々芝生と子ヤギと、親子の声
建物前の段々状の芝生テラスが印象的だった。
緩やかな段差が連なるアンフィシアター風の芝生は、晴れた日には自然と人が集まる場所になっている。子どもが駆け上がり、親がその後を追う。青空と白い建物と緑の芝生——この組み合わせが、ここが図書館の入り口だということを一瞬忘れさせる。
そしてこの施設、子ヤギのふれあいコーナーがある。図書館に来て、子ヤギに会えるとは思わなかった。「しろたろう」と「あおい」という名前のヤギが来館者を迎えてくれるという、知多半島でもなかなかお目にかかれない図書館だ。
中はきれい、焼きものの街らしい蔵書
中に入ると、外観の印象とは少しギャップがある。館内は整っていて、きれいだ。
蔵書の特徴は、さすが常滑という内容だ。陶芸・芸術関係の資料が充実しており、やきものの産地ならではの専門性がある。さらに、常滑出身の哲学者・**谷川徹三氏から寄贈された「谷川文庫」**を所蔵しているのも見どころで、哲学・人文系の本が好きな人には掘り出し物がある。
2022年1月のリニューアル以降は、従来の図書室エリアに加えて受付前のホールまで図書エリアとして拡張。ゆったりと本を探せる動線になっている。
「図書館だけで来る」のも、「やきもの散歩と合わせる」のも正解
常滑の魅力は、図書館の外にもたっぷりある。
やきもの散歩道では、土管を積み重ねた塀や登窯の跡が続く独特の景観を歩ける。INAXライブミュージアムはタイル・陶器の世界を丸一日楽しめる体験型施設で、家族連れにも人気だ。セントレアへの玄関口という立地柄、「フライトまで時間がある」旅行者の立ち寄りスポットとしても機能している。
図書館で本を選んで、やきもの散歩道をぶらり歩いて、海沿いで昼ごはんを食べる——そういう知多半島の半日コースに、この図書館はよく似合う。
基本情報
| 正式名称 | 常滑市立図書館(青海本館) | |---|---| | 所在地 | 愛知県常滑市大塚町177(青海市民センター内) | | アクセス | 名鉄常滑線・大野町駅から徒歩約22分 / 車利用が便利 | | 開館時間 | 平日 10:00〜19:00 / 土日祝 10:00〜17:30 | | 休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌平日)、月末日、年末年始 | | 駐車場 | あり | | Wi-Fi | 未確認 | | コンセント | 未確認 | | 公式サイト | tokoname-lib.jp |
周辺スポット
常滑やきもの散歩道——体も心も目も舌も、全部楽しめる場所
やきもの散歩道は、「散歩道」という名前の守備範囲をはるかに超えている。
古民家が連なる路地を歩いていると、ところどころに焼き物屋・パン屋・雑貨屋・買い食いができる店・おしゃれなカフェが自然に溶け込んでいる。古民家をそのまま改装した店が多く、どこに入っても空間ごと楽しめる。土管を積み重ねた坂や登窯の跡も残っており、歴史の気配と今の暮らしが混在している、あの独特の密度がある。
人が多すぎない。これが大事で、混雑した観光地が苦手な人にこそ来てほしい場所だ。
陶芸教室では、ろくろを使った本格的な陶器づくりを体験できる。焼き上がった作品は自宅に送ってもらえるので、旅が終わってからもしばらく楽しみが続く。旅の記念としてこれ以上のものはなかなかない。
やまへい はなれで朝ごはんを食べるのが個人的なおすすめだ。
古民家を改装したこの店は、席によって表情がまるで変わる。窓際に座れば緑が見え、奥に進めば蔵の中にいるような落ち着きがある。朝から営業しており、イチジクのフレンチトーストはアイスとクリーム、花の飾り、サラダ付きという本格的な一皿。「朝からこんなに贅沢でいいのか」と思いながら食べる、あの感じが最高だった。また行きたいと思えるお店。
INAXライブミュージアム——建物からして見どころ
おしゃれな現代建築と、歴史的な資料が同居している不思議な場所だ。世界のタイル博物館・陶楽工房など複数の館で構成されており、見て回るだけで半日かかる。食事もできるので、やきもの散歩道とセットで1日かけて回るのがちょうどいい。
中部国際空港(セントレア)
車で約15分。フライト前後の時間つぶしにも使えるし、スカイデッキからの飛行機鑑賞だけでも楽しい。
こんな人におすすめ
- やきもの・陶芸に興味がある人 → 陶芸・芸術蔵書が充実、谷川文庫も
- やきもの散歩道とセットで回りたい人 → 車で10分圏内にまとまっている
- 子ども連れ → 芝生広場・子ヤギふれあいコーナーがある稀有な図書館
- セントレア利用前後の時間つぶしに → 車で15分の好立地