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·群馬県太田市·約7分

5つの箱が絡み合う、地形のような図書館——太田市美術館・図書館

5つの鉄筋コンクリートの箱を、スロープと階段が複雑に絡み合いながら取り巻く。屋内と屋外の境目を曖昧にした建物は、まるで人工の地形そのもの。東武太田駅の目の前、閑散としていた北口に人の流れを取り戻すために生まれた美術館・図書館。

太田市美術館・図書館の外観イメージ(AIによるイラスト)

※画像はAIによるイメージです。実際とは異なります。

東武伊勢崎線・太田駅の北口を出てすぐ。かつて駅前広場の移転で更地になっていた場所に、2017年、ひときわ複雑な形の建物が現れた。太田市美術館・図書館だ。

5つの箱と、地形のような床

設計を手がけたのは建築家・平田晃久。地上4階建てのこの建物は、5つの鉄筋コンクリート造の箱と、その周りを取り巻くスロープや階段のデッキプレートで構成されている。床は1階から3階までを連続的につなぎ、何層にも重なり合いながら、まるで地形が起伏したような立体空間を生み出している。

**このシリーズは「図書館(建物)を楽しむ」ことをテーマにしている。**太田市美術館・図書館はその中でも、屋内と屋外の境界そのものを溶かしてしまった建物だ。ランダムに配置された5つの箱の外壁が路地のような隙間をつくり、床はその隙間を屋内外関係なく貫いていく。本棚も家具も、この複雑な床の起伏に合わせて配置されている。歩くたびに視界が変わり、自分が今、屋内にいるのか屋外にいるのか一瞬わからなくなる感覚——それこそがこの建築の狙いだ。

北口駅前という立地は、南口の南一番街に比べて閑散としていた場所だった。「人々の流れをもう一度駅前に呼び戻す」ことを目標に、2014年から市民ワークショップを重ねて構想されたのがこの施設だ。勉強や待ち合わせのスペースとしても使われ、実際に人の流れを取り戻す拠点になっている。

「創造的太田人」を掲げる複合施設

館内は美術館・図書館・カフェ&ショップ・視聴覚ホール・イベントスペースからなる複合施設で、「創造的太田人」をコンセプトに掲げる。ものづくりで発展してきた太田の人々の創造性を生かす場、というのがその狙いだ。

図書エリアには世界60カ国以上から集めた絵本・児童書が1万冊超、美術・建築・デザイン関連のアートブックが9千冊ほど並ぶ。館内のあちこちに違うデザインの椅子が置かれていて、大きな窓から差し込む光を浴びながら、好きな場所で読書ができる。絵本・児童書コーナーでは月4回、子どものためのおはなし会も開かれている。蔵書数は2024年時点で52,311冊。Wi-Fiと電源も利用可能で、自習室という区切られた部屋ではないものの、自習スペースとして使える席も用意されている。

太田市立図書館とは別施設のため、図書館カードには互換性がない。借りたい本があれば、こちらで新たにカードを作る必要がある。

入館は無料。ただし企画展の観覧には別途料金がかかる場合がある。

金山を巡る建築散歩

太田駅から車で10分ほどの金山には、日本100名城のひとつ・史跡金山城跡がある。新田氏の居城として知られ、石垣や堀切など戦国期の遺構が良好に残る本格的なハイキングコースだ。その麓には子育て呑龍さまで親しまれる大光院もあり、境内からそのまま金山城跡へのハイキングコースにつながっている。

金山城跡の入口には、隈研吾設計の「金山城跡ガイダンス施設」がある。石材をチェッカー柄に散りばめた市松模様の意匠が印象的な無料の資料館で、平田晃久の美術館・図書館とあわせれば、太田は現代建築を巡る旅の目的地にもなる。

アクセス

  • 東武伊勢崎線 太田駅北口より徒歩約1分

こんな人におすすめ

  • 建築好き — 5つの箱と地形のような床、屋内外の境界を溶かした空間構成は必見
  • 絵本・児童書好き — 世界60カ国以上の絵本・児童書が1万冊超
  • 建築巡りを楽しみたい人 — 平田晃久の美術館・図書館と隈研吾の金山城跡ガイダンス施設、車で10分圏内に2つの現代建築が揃う
  • 駅近で時間をつぶしたい人 — 太田駅から徒歩1分、電車の待ち時間にもふらっと立ち寄れる

周辺スポット

寺院

大光院(子育て呑龍さま)

徳川家康が新田義重の旧跡に建てた寺。「子育て呑龍さま」の名で親しまれ、上州太田七福神のひとつでもある。本堂前の「臥龍松」、境内奥からは金山城跡へのハイキングコースも続く。

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車で約5分
史跡

史跡 金山城跡

日本100名城のひとつ。新田氏の居城として知られ、石垣や堀切など戦国期の遺構が良好に残る。山頂の展望台からは太田市街を一望できる、本格的なハイキングコース。

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車で約10分
資料館

金山城跡ガイダンス施設

金山城跡の歴史を学べる無料の資料館。設計は隈研吾によるもので、石材をチェッカー柄に散りばめた「市松模様」の意匠が特徴。太田市美術館・図書館とあわせて、建築を巡る旅にできる。

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車で約10分

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太田市美術館・図書館は東武太田駅から徒歩約1分。北関東の工業都市を巡る拠点としても便利です。

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