バス停の名前になった図書館——名古屋市守山図書館
市内最高峰・東谷山のふもとに広がる果樹園と、千年の歴史を持つ龍泉寺を擁する守山区。1972年に区役所跡地で開館した守山図書館は、その存在感ゆえにバス停の名前まで変えてしまった図書館だ。

※画像はAIによるイメージです。実際とは異なります。
1972年8月10日、名古屋市図書館12番目の図書館として、守山図書館が開館した。守山区役所の新庁舎完成にともなう、旧庁舎跡地の活用として建てられたという経緯がある。
開館してすぐ、ちょっとした出来事が起きた。図書館の目の前を走る3社のバスの停留所が、相次いで図書館の名前に変わったのだ。開館の年の12月には市営バスが「茶臼」から「守山図書館」へ、翌年には名鉄バス・国鉄バスも「守山図書館前」へと改称した。それほどまでに、開館直後の図書館は地域のランドマークになっていたということだろう。
バス停の名前を変えた存在感
守山区は1954年から1963年まで「守山市」という単独の自治体だった。当時は独立した図書館を持たず、中央公民館内の小さな図書室(蔵書わずか4,250冊)にとどまっていたため、名古屋市への合併後、区民から図書館建設を求める声が長く続いていたという。
そうした期待を背負って開館した守山図書館は、開館当初は逆に貸し出し資料が不足する事態に陥り、自動車図書館用の蔵書を一時的に借りる措置まで取ったというから、地域の図書館への渇望がいかに強かったかが伝わってくる。
蔵書数は約10万7千冊。開館当初から伝わる特徴的な蔵書に「柳田俳句コレクション」がある。区内の金城学院大学学長だった柳田知常氏が、自身に寄せられた俳句同人誌・句集を寄贈し続けたもので、1975年には句集90冊・同人誌1,101冊にまで充実したという。
守山駅から徒歩2分というアクセスの良さも変わらない魅力だ。
果樹と古刹、自然豊かな守山区
守山図書館の訪問とあわせて、守山区ならではの自然と歴史を楽しむのもいい。市内最高峰・東谷山(198m)のふもとに広がる東谷山フルーツパークは、17種類の果樹園と熱帯・亜熱帯果樹の温室を備える多目的農業公園。1,000本以上のシダレザクラが咲く3月下旬〜4月上旬は、花見の名所として多くの人で賑わう。入場無料というのも嬉しい。
尾張四観音のひとつ、龍泉寺も足を延ばす価値がある古刹だ。緑豊かな高台に立ち、守山区の史跡散策路「緑地と名刹めぐり」のハイライトとなっている。
なお、守山区にはもう一つ、志段味地区に「志段味図書館」もある。郊外の住宅地に広がる区だけに、地域に応じた2つの図書館が役割を分けて支えている。
基本情報
| 項目 | 内容 | |------|------| | 住所 | 愛知県名古屋市守山区守山一丁目6番1号 | | 開館時間 | 火〜土 9:30〜19:00 / 日・祝 9:30〜17:00 | | 休館日 | 毎週月曜・毎月第3金曜・年末年始・特別整理期間 | | アクセス | 名鉄瀬戸線「守山」駅より徒歩約2分 | | 蔵書数 | 約106,000冊 | | Wi-Fi | あり(NAGOYA Free Wi-Fi・要認証) | | 電源 | なし | | 駐車場 | あり | | 学習室 | あり | | 公式サイト | 名古屋市守山図書館 |
こんな人におすすめ
- 東谷山フルーツパークの果物狩りやシダレザクラと合わせて訪れたい人
- 龍泉寺や守山区の史跡散策路を歩いてみたい人
- 名鉄瀬戸線沿線で駅近の図書館を探している人
- 名古屋市内の図書館を一区ずつ訪ね歩いている人
周辺スポット
東谷山フルーツパーク
市内最高峰・東谷山(198m)のふもとに広がる多目的農業公園。17種類の果樹園に加え、約90種の熱帯・亜熱帯果樹を観察できる温室も。1,000本以上のシダレザクラが咲く3月下旬〜4月上旬は花見の名所として大いに賑わう。入場無料。
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