100万冊の森へ、公園と本の街へ——名古屋市鶴舞中央図書館
大正12年創業、蔵書数120万冊超。鶴舞公園に隣接し、JR・地下鉄の2路線が使える名古屋最大級の中央図書館。地下の湧き水「つるのめぐみ」まで、見どころが詰まっています。

※画像はAIによる外観イメージです。実際とは異なります。
名古屋に図書館好きが集まる場所がある。鶴舞公園の南西の角、JRと地下鉄の2路線が使える鶴舞駅から徒歩2〜3分。緑に囲まれたレンガ調の建物が、名古屋市鶴舞中央図書館だ。
蔵書数は約131万冊(2016年現在)。大学図書館を除けば全国でもトップクラスの規模を誇り、名古屋市内21館の中心的な役割を担っている。大正12年(1923年)の開館以来、戦災による焼失と再建を経て、今も名古屋市民の知の拠点として機能している。
100年以上の歴史が積み重なる場所
鶴舞中央図書館の歴史は意外と古い。前身となる私立名古屋図書館は1913年(大正2年)に開館。1923年には大正天皇御大典奉祝記念事業として市立化され、現在の地に移った。
1945年の戦災で一度焼失するも、1952年に再建。1984年には建物を新築し、第17回中部建築賞を受賞している。
現在の建物は地上2階・地下1階(3階以上は書庫)構成。1階には一般書と児童書フロア、2階には専門書と郷土・地域資料フロア。郷土資料コーナーには約2,000冊ものスクラップ資料が配架されており、新聞切り抜きを今も継続している全国でも珍しい図書館でもある。
地下に湧き水がある図書館
鶴舞中央図書館には、ちょっと珍しい見どころがある。地下1階の中庭にある湧き水「つるのめぐみ」だ。
名古屋市内で湧き水を見られる場所はそう多くない。図書館の地下でひっそりと湧き出るこの水は、2018年に展示施設として整備され、立ち寄る価値がある隠れスポットになっている。地下には300席超の自習室も完備されており、受験期には学生で賑わう。
広々とした学習環境
閲覧席数は825席。地下の自習室はインターネットで事前予約ができるため、「行ったら満席だった」という心配がない。Wi-Fi・電源・PC持込もすべて対応しており、長時間の調査・学習にも向いている。
蔵書の貸出は図書・雑誌が6冊まで(2週間)。視聴覚資料や紙芝居も貸し出しており、幅広い利用ニーズに応えている。コインロッカーも設置されているので、荷物が多い日も安心だ。
鶴舞公園と一体で楽しむのが流儀
図書館の隣は、東京ドーム約5個分の鶴舞公園。桜の名所100選に選ばれた桜並木をはじめ、バラ園、噴水塔、奏楽堂と見どころが豊富だ。
桜の季節は昼も夜も美しい。昼間は青空と桜のコントラストが映え、夜はライトアップされた桜が幻想的な雰囲気を作り出す。ただし人出はすごい。お酒を片手に語らう人、歩きながら桜を見上げる人、それぞれが思い思いの楽しみ方で春を満喫している。そのにぎわい自体も、鶴舞の春の風物詩だ。
バラ園は春(5月頃)と秋(10月頃)の年2回シーズンが来る。無料でこれだけ楽しめるのかと思うほど多彩な品種が揃っており、色とりどりのバラが一面に咲き誇る。小さな子供からお年寄りまで、老若男女が思い思いにくつろぐ憩いの場所になっている。
地元民の定番スタイルは、本を借りてそのまま公園のベンチへ直行するコース。バラや桜が咲く中で読書という、なかなか贅沢な体験ができる。
公園内には古民家カフェ「ヌンクヌスク」があり、キッシュランチや名古屋コーチンのシュークリームが人気。読書の後のひと息にちょうどいい。
スーリープーで買って、公園で食べる
鶴舞を最高の休日にしたいなら、このルートがある。
まず鶴舞駅1番出口を出て徒歩2分、食べログ愛知県パン部門で長年1位に輝く人気ベーカリー「スーリープー(SURIPU)」へ向かう。開店直後から行列ができる店で、並ぶのは覚悟の上だが、それだけの価値がある。ハード系からクロワッサン、惣菜パン、キッシュまで、どれを選んでもレベルが高い。値段はやや高めだが、納得感がある。夕方には売り切れる商品も多いので、朝イチで来るのが正解だ。
パンを手に入れたら、そのまま鶴舞公園のベンチへ。緑の中で音楽を流しながらパンを食べる。その後、図書館で本を借りて、また公園に戻る。本を読みながら、風を感じる。これが鶴舞の「最高の休日」の完成形だ。
※スーリープーは月・火曜定休。図書館も月曜休館のため、水〜日曜日に組み合わせるのがベスト。
アクセスと駐車場
- JR中央本線 鶴舞駅(公園口)より南へ徒歩約2分
- 名古屋市営地下鉄鶴舞線 鶴舞駅5番出口より南へ約150m
駐車場は併設されているが台数が少なく、混雑することが多い。30分無料・以降1回300円。公共交通機関での来館が現実的だ。
こんな人におすすめ
- 本を大量に借りたい人 — 6冊まで対応、名古屋市内の他館からの取り寄せも可能
- 長時間集中したい人 — 825席+地下自習室300席超、Wi-Fi・電源完備
- 名古屋の歴史に興味がある人 — 郷土資料室のスクラップコーナーは全国でも希少
- 公園散歩とセットにしたい人 — 鶴舞公園は四季を通じて見どころあり
- 最高の休日を過ごしたい人 — スーリープーのパン→公園→図書館→また公園、このルートで決まり
周辺スポット
スーリープー(SURIPU)
鶴舞駅1番出口から徒歩2分。食べログ愛知県パン部門で長年1位を誇る名店。ハード系を中心にどれを買っても外れなしと評判だが、夕方には売り切れ必至。開店前から行列ができるため、早い時間の来店がおすすめ。
Google Mapsで見る ›ヌンクヌスク(nunc nusq)
鶴舞公園内の古民家を改装した人気カフェ。8種のデリが並ぶランチや名古屋コーチンの卵のシュークリームが名物。読書の後のひと息にぴったり。
Google Mapsで見る ›